肥満症

【初めの一歩】体重3%を目安にした生活習慣の見直し

「よし、今日から変えるぞ!」と意気込んだとき、私たちの意識はつい「マイナス5キロ、10キロ」といった大きな数字が浮かびがちです。

これまで頑張ってきた方ほど、今の自分とはかけ離れた「理想の姿」を目標に掲げそこまで一気に駆け上がろうとしてしまうかもしれません。

でも、まず意識したいのは、意外にも「3%」という数字

「それだけでいいの?」と拍子抜けしてしまうかもしれません。
皆さんが思っている以上に、日々の生活を整えやすくするヒントが隠されています。まずはこの数字の正体を、一緒に紐解いていきましょう。

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「3%」が体の中で起こす、静かで大きな変化

なぜ、5%でも10%でもなく、まずは「今の体重の3%」が注目されるのでしょうか。

実は、無理のない範囲で生活習慣を見直す目安として、この程度の変化を目標に据える考え方があります(※肥満症診療ガイドライン2022参照)。

数字としてはわずかな積み重ねに見えるかもしれません。けれど、この「3%」を目安にして日々の工夫を続けていくことで、今の生活リズムが少しずつ自分に馴染んでいくのを感じられるはずです。

「たった3%」は妥協ではなく、あなたが心地よく健やかに過ごすための、ちょうどいい歩幅の一つとなります。

計算してみると見えてくる「190kcal」の正体

では、具体的にどのように目標を立てれば良いのでしょうか。

例えば体重70kgの方なら、3%は約2kgです。これを半年(約180日)かけてゆっくり落とすとしたら、1日約190kcalを目安にする考え方です。

では、「190kcal」と聞くと、どんなイメージが湧きますか?

<「190kcal」の目安>
  • ご飯ならお茶碗に軽く一杯弱
  • ビールならロング缶(500ml)1本弱:(約 210cal程度 / 本)
  • クッキーなら3枚ほど

こうして数字にしてみると、私たちが立ち向かおうとしている相手は、決して「倒せない怪物」ではないことがわかります。

その「190kcal」を、どこから見つける?

ここで大切なのは、誰かに決められたルールに従うことではありません。

「これなら、今の生活からそっと減らせるかも」というポイントを、あなた自身が見つけることです。

<捉え直しの提案>
「何かを我慢する」と考えると苦しくなりますが、
「今日の自分は、どれなら無理がないか選ぶかな」と考えてみてください。

  • 昼食のご飯を二口分だけ残してみる
  • 喉が渇いたとき、甘いジュースを炭酸水に変えてみる
  • お風呂上がりのアイスを、週末だけの楽しみにしてみる

どれを選んでも、正解です。
大切なのは「何を選んだか」ではなく、

「自分で決めて、それを実行できた」という納得感です。

この「自分で選ぶ」という実感が、これからの穏やかな毎日に寄り添う支えになっていくかもしれません。

 

完走への最短ルートは、100点を目指さないこと

今の時期に一番避けたいのは、最初から100点満点の生活を目指して、数週間で息切れしてしまうことです。私たちは、短距離走をしているわけではありません。これから続いていく日常を、いかに心地よく、自分らしく整えていくか。その練習をしている最中です。

もし190kcalを目安にするのが難しい日があっても、それは失敗ではありません。
「昨日はちょっと多めだったから、今日はこれくらいにしておこうかな」とバランスを考えられたなら、それは一歩進んだ「自分への思いやり」です。

完璧を目指すよりも、今の自分にちょうどいい「3%」の歩幅で。
具体的な体調やプランについては主治医の先生とも相談しながら、まずは今日一日を乗り切った自分を、しっかり認めてあげてくださいね。

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記事の監修者
竹村 昌敏
ANS.監修医 2008年高知医科大学医学部卒業。初期研修後都内の大学病院麻酔科入局。 その後、整形外科へ転科。2015年から医療×ITのスタートアップに参画し医療監修を務める。医療×IT分野の執筆多数。 医療×ITを美容医療に導入するべくANS.の立ち上げに参画。ANS.クリニック院長。

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