この記事を読むあなたは、そう悩んでいるかもしれません。

結論、シミには種類があり、適した治療法が異なります。合わない治療をしていると、かえってシミが濃くなることにもなりかねません。

この記事では、シミの種類ごとに見分け方や適した治療法を解説します。効率よくシミの治療をしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

シミの種類と見分け方

まずは、シミの種類ごとに特徴や見分け方を詳しく解説します。主なシミは5種類あります。

それぞれの特徴と治療方法をご紹介します。

老人性色素斑

老人性色素斑（別名：日光性色素斑）は、加齢と日光（紫外線）の影響で生じるシミです。
シミといわれて多くの人が思い浮かべるのが老人性色素斑です。

形状や大きさはさまざまで、比較的円形や楕円形に近く、境界がはっきりしていることが特徴で、単独または複数で現れます。特に、顔、手、腕など、日光に当たりやすい部位に多く見られます。

形状	円形や楕円形に近い形
色	薄茶色～茶色
大きさ	数mm～数cmまでさまざま
場所	顔や手の甲、腕など

老人性色素斑の原因と治療

老人性色素斑の主な原因は長期間日光を浴びることです。紫外線が皮膚のメラノサイトと呼ばれる細胞を刺激し、メラニン色素の生成を促進します。皮膚の老化に伴い、メラノサイトの活動が変化することも老人性色素斑の原因の一つです。加齢によって、皮膚の再生力が低下し、メラニンの排出が滞ってシミとして現れます。

老人性色素斑は、皮膚科で処方される薬やクリニックでのマシン治療で改善しやすいシミです。セルフケアにおいては、完全に消すことは難しくても、薄くすることは可能です。

老人性色素斑に有効な治療	レーザー治療、フォトフェイシャル、トラネキサム酸、シナール、ユベラ、ハイチオール、タチオン錠

肝斑

肝斑（かんぱん）は、褐色から灰色の薄い色素沈着です。顔の両側の頬や額、鼻の周りなど、日光を浴びることが多い部位に現れることが一般的です。頬骨のあたりを中心にもやもやと左右対称に生じ、額や口周りにも出ることがあります。

また、肝斑は一般に不規則な形状をしており、老人性色素斑と比較して境界がはっきりしていないことが特徴です。大きさは個人差がありますが、数ミリメートルから数センチメートルに及ぶことがあります。

形状	ぼやけた形状
色	薄茶色～茶色
大きさ	数mm～数cmまでさまざま
場所	顔の真ん中辺りに左右対称に現れる

肝斑の原因と治療

ホルモンの変化が肝斑の主な原因です。特に、妊娠中やホルモン補充療法中の女性によく見られます。また、紫外線を浴びると肝斑は濃くなるといわれています。

肝斑は少しの刺激で濃くなることに注意が必要です。レーザー治療の場合は、レーザートーニングのように出力がマイルドな施術が行われることがあります。処方薬であれば、肝斑への刺激は比較的少なく治療を進められるでしょう。なかでも内服薬は、肝斑を直接刺激せずに効果を届けられるのでおすすめです。

肝斑に有効な治療	ケミカルピーリング、トラネキサム酸、シナール、ユベラ、ハイチオール、タチオン錠

そばかす

そばかすは、子どもや20代の若年層に多いシミで、顔やデコルテ、肩など、日光が当たりやすい部位に出現します。薄い茶色で、細かい点状のシミが集まっていることが特徴です。1～4mmの丸い小さなシミがポツポツと複数でき、春から夏にかけて色が濃くなりやすい傾向があります。

形状	点状
色	薄茶色～茶色
大きさ	数mmほどで小さい
場所	顔、二の腕、デコルテ

そばかすの原因と治療

そばかすの発生には、遺伝的な要因が関与しています。そばかすが家族内でよく見られる場合、遺伝的な要因が大きな役割を果たしている可能性があります。春から夏にかけて濃くなるのは、紫外線の影響です。

そばかすは、ハイドロキノンやビタミンCなど漂白作用のある薬で薄くできます。顔や身体の複数の部位にそばかすが広がっている場合は、内服薬がおすすめです。有効成分を身体の中から届けられます。

レーザー治療の場合は、部位全体に広く照射できる施術を選びます。シミ1個〇〇円のようなシミにスポット照射する施術だと、何度も照射が必要となり料金が高くなるためです。

そばかすに有効な治療	レーザー治療、フォトフェイシャル、トラネキサム酸、シナール、ユベラ、ハイチオール、タチオン錠

炎症後色素沈着

炎症後色素沈着（PIH）は、皮膚が炎症を経験した後に生じる色素沈着です。やけどや虫刺され、ニキビなど、肌に炎症が起きた部位がシミになります。炎症が起きた部位どこにでもできる可能性のあるシミです。

炎症後色素沈着は、炎症が収まっていれば時間の経過とともに徐々に薄くなりますが、完全に消失するまでには長い時間がかかることがあります。

形状	様々
色	薄茶色～茶色
大きさ	数mmほどで小さい
場所	どの部位でも生じる

炎症後色素沈着の原因と治療

皮膚が炎症を起こすと炎症部位には通常、メラニン色素が異常に生成されて、炎症部位が通常の皮膚よりも濃い色になります。おおよそ褐色から灰色までの範囲で変化します。炎症が治癒すると、その部位に色素沈着が残り、シミとして目立つのが炎症後色素沈着です。

炎症後色素沈着は、内服薬・外用薬やレーザーでの治療が可能です。大きくて目立つ場合は、ピコスポットのようなシミに直接アプローチする方法が目に見える効果を実感しやすいでしょう。

炎症後色素沈着に有効な治療	レーザー治療、フォトフェイシャル、ケミカルピーリング、トラネキサム酸、シナール、ユベラ、ハイチオール、タチオン錠

後天性真皮メラノサイトーシス（ADM）

後天性真皮メラノサイトーシス（ADM）は、一般的なシミとは異なり、医学的にはシミではなくアザとして分類されます。ADMの特徴の一つは、色の変化です。通常、褐色から灰色、そして青色に変化して見えることがあります。これは、メラニンが通常のシミより深い真皮層に存在するため、光の反射や真皮の構造によって色が変化するためです。

ADMは、額の両側や頬骨部などにまとまって発生します。さらに、こめかみ、まぶた、鼻の穴付近などにも現れます。

形状	くっきりしている
色	薄茶色～青
大きさ	数mm～数cm
場所	頬骨周囲など

後天性真皮メラノサイトーシス（ADM）の原因と治療

後天性真皮メラノサイトーシス（ADM）の明確な原因は、はっきり解明されていません。
しかし、現時点では紫外線による皮膚へのダメージや刺激が、ADMの発生に関与するといわれています。

ADMの治療には、ピコレーザーやQスイッチレーザーなどのレーザー治療が効果的です。レーザー治療は、真皮層のメラノサイトにターゲットを絞り、症状を軽減するのに効果があります。ただし、1回の治療で完全に治すことは難しく、3〜4回以上のレーザー治療が必要です。肝斑や他のシミを併発している場合や、他の治療法では効果がない場合は、レーザー治療前に飲み薬や塗り薬による前治療をするケースもあります。

後天性真皮メラノサイトーシス（ADM）に有効な治療	レーザー治療

普段からできるシミ予防法

シミを予防するには、セルフケアが大切です。シミ予防のために特に気を付けるポイントを2つ解説します。

普段の生活にぜひ取り入れてください。

1年中の紫外線対策

紫外線は様々なシミの原因となるため、1年中の紫外線対策が必要です。老人性色素斑だけでなく、全てのシミは紫外線によってさらに濃くなるリスクがあります。

夏場や晴れた日だけでなく、冬や曇りの日でも紫外線は存在します。そのため、普段から日焼け止めや帽子、UVカット効果のある服装などを積極的に取り入れることが大切です。

室内でも紫外線を浴びることがあります。窓際や車内など、日差しが強い場所では、カーテンや日除けを利用して紫外線を遮断しましょう。

保湿ケア

保湿ケアは肌の健康を保ち、シミを予防する上で大切です。乾燥すると肌のバリア機能が弱まり、わずかな刺激からメラニンの産生が増えることが知られています。また、乾燥によりターンオーバーが乱れ、メラニンの排出が滞ることもあります。そのため、保湿を怠らず、肌の水分バランスを整えることが必要です。

肌の状態や季節に応じて、適切な保湿剤を選びましょう。乾燥肌や敏感肌の人は、リッチなテクスチャーのクリームやオイルがおすすめです。体内からの水分補給も大切です。十分な水分を摂取し、体内からも肌を潤すように心がけましょう。

シミの種類を正確に判断するには皮膚科の受診がおすすめ

シミの正確な診断と治療には、皮膚科医の診察が不可欠です。

シミには種類があり、複数の種類のシミが混在していることもあります。やみくもに治療を進めると、さらにシミが濃くなったり、別の肌トラブルを引き起こしたりするリスクがあります。

特に肝斑は、刺激に弱く過度なスキンケアでも濃くなるため、肝斑があるかを見分けることが必要です。自己判断やセルフケアではなく、専門家の指導を受けながら適切な治療を進めましょう。

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ANS.でシミ治療をした症例紹介

シミには種類があるのでオンライン肌診断でシミの種類を見分けよう

ひとことでシミと言っても、種類ごとに有効なレーザーや処方薬の種類は異なります。シミを改善するには、まず自分のシミの種類を知ることが大切。オンライン診断なら、自宅に居ながら医師の診療を受けられます。

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