シミ肝斑

知っていますか?シミ・肝斑ができる原因とメカニズム



シミや肝斑ができる原因やメカニズムを知っていますか?

本記事では、肌悩みの代表ともいえる「シミ」ができる原因とメカニズムから、対処法までを詳しく解説します。

シミや肝斑があると、肌をくすませるだけでなく、実際の年齢よりも老けて見えてしまう可能性があります。

そのため、シミや肝斑をなくしたい、もしくは減らしたいと思う人は少なくないでしょう。

正しい知識を身につけ「シミ」という肌悩みに適切に対処し、一刻も早く悩みを解決していきましょう。

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シミや肝斑ができる原因とメカニズム

シミや肝斑ができる原因とメカニズムシミの原因と密接な関わりのある「メラニン」という色素を知っていますか?

通常「メラニン」という色素は、肌のターンオーバー(代謝)により、皮膚表面に現れて垢となって剥がれ落ちます。

  • 大量の紫外線を浴び続ける
  • 炎症が起こった状態が続く
  • ホルモンバランスが乱れた状態が続く

しかし、上記のような状況が続くと、肌を守るためにメラノサイトが活性化します。

メラノサイトが活性化することにより、シミ・肝斑の原因となるメラニンが大量に生成されてしまうのです。

メラニンが大量に生成されたことで排出が追いつかなかったり、肌のダメージや加齢により、ターンオーバーが遅れて排出できない場合もあります。

大量に生成されて黒色化したメラニンが排出できなかったことで、シミや肝斑が色素沈着として、肌表面に現れるのです。

シミ・肝斑治療

シミの種類と種類別の原因とは

シミの種類と種類別の原因とは顔にある黒や茶色の影のようなものをまとめて「シミ」と呼んでいますが、シミには種類があり、原因もさまざまです。

シミの種類と原因によって、対処法もぞれぞれ違うので、まずは理解することから始めましょう。

シミの代表「日光性色素斑」ができる原因

紫外線によってできるシミを、日光性色素班(にっこうせいしきそはん)といい、老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)とも呼ばれています。

日光性色素斑は、早ければ20代から肌表面に現れ、加齢とともに増加するのが一般的です。

日焼け後すぐにシミとなって現れるのではなく、紫外線によって肌にダメージが蓄積することにより、肌表面でシミと認識できるようになります。

紫外線を浴びた肌は、肌細胞を守るために、メラノサイトを活性化させて黒色メラニンを生成します。

シミの代表「日光性色素斑」ができる原因

通常、生成された黒色メラニンは、肌のターンオーバーによって、角質とともに垢となって排出されているのです。

しかし紫外線を過剰に浴びたり、加齢によって肌代謝の機能が低下すると、黒色メラニンの生成が過剰になります。

その結果、ターンオーバーで排出しきれなかった黒色メラニンが、色素沈着として肌に残ります

シミの代表「日光性色素斑」ができる原因

色素沈着として肌に現れたものが日光性色素班で、いわゆる「シミ」と呼ばれているものです。

この「シミ」が続くと盛り上がった状態になり「脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)」と呼ばれるイボの一種が生じることもありますので、早期の治療が大切です。

皮膚の炎症による炎症後色素沈着ができる原因

皮膚の炎症による炎症後色素沈着ができる原因

ニキビや虫刺され、傷や火傷など、皮膚の炎症が続いた後でシミができることを、炎症後色素沈着(えんしょうごしきそちんちゃく)といいます。

また、クレンジングや洗顔などの際、皮膚に過剰な摩擦が起こることで、色素沈着してしまう場合も炎症後色素沈着といわれています。

さらに、むだ毛を毛抜きで抜くなど、肌に負担をかけてしまうことで炎症後色素沈着を招いてしまうこともあるでしょう。

肌に刺激や負担をかけてしまうことで炎症が起きたとき、黒色メラニンを作り出すメラノサイトが刺激されて、黒色メラニンが生成されます。

生成された黒色メラニンが正常に排出されず、肌に残ってしまったものが炎症後色素沈着(シミ)として現れます。

炎症による色素沈着の場合は、炎症が治り、赤みが引いたあとにシミが現れる場合が多いのです。

特に、ニキビを潰すことでできた痕はシミになることが多く、紫外線にあたると色素沈着を起こしやすいでしょう。

炎症後色素沈着を予防するためには、早期に炎症を抑える治療をしっかりと行うことが大切です。

肝斑

肝斑

肝斑は、目元から頬骨の高い部分に、左右対称に発生する薄茶色のシミです。

肝斑ができる主な原因は、女性ホルモンのバランスの乱れで、30代後半から50歳位の女性にできやすいシミです。

年齢に関わらず、妊娠中やピルの使用によってホルモンバランスに変化があったときにも、発生する場合があります。

女性ホルモンのバランスが崩れると、メラノサイトが活性化されて、黒色メラニンが多くつくり出されます。

他のシミと同様、黒色メラニンが過剰に生成されることでうまく排出ができず、シミとなって残ってしまうのです。

ホルモンバランスは、ストレスの影響で乱れることもあり、ストレスにより肝斑が濃くなる場合もあるといわれています。

また、慢性的な紫外線からのダメージも肝斑に影響があるとされ、日焼けによって悪化する可能性もあります。

そばかす

そばかす

そばかすは、遺伝的な要因で発生するシミといわれ、顔にある小さな斑点のことを指します。

雀(スズメ)の卵殻に似ているため、雀卵斑(じゃくらんはん)とも呼ばれています。

色白の人にできやすい傾向があり、早い場合は5〜6歳の幼児期にでき始め、成長とともに増えていくのが一般的です。

思春期に最も濃くなり、それ以降はだんだん薄くなる傾向がありますが、個人差があります。

主に鼻から頬のまわりを中心に、2〜3mmの細かい薄茶色の斑点が散らばるように発生し、体にできる場合もあるでしょう。

紫外線の影響も受けるため、紫外線に当たりやすい場所に現れる特徴もあります。

シミや肝斑への対処法とは

シミや肝斑への対処法とはシミや肝斑を作らないためには、原因であるメラニンへの対処が欠かせません。

治療での対処はもちろん、シミを根本的になくしていくための対処法を紹介します。

シミの原因であるメラニンの生成を抑える

シミの原因であるメラニンの生成を抑える

シミ・肝斑の主な原因は、メラニンを生成するメラノサイトが活性化し、過剰に生成されたメラニンが溜まってしまうことです。

まずは、メラノサイトの活性化を止めて、メラニンの過剰生成を抑えましょう。

そのためには、極力紫外線に当たらないこと、日焼け止めを塗るなどの対処も必要です。

しかし、日常で避け続けることは難しいので、メラニンの生成を抑える内服薬との併用が望ましいでしょう。

シミの原因であるメラニンを排出する

シミ・肝斑として現れたメラニンは、古い角質と一緒にはがれ落ちます。

そのため、肌のターンオーバーを促し、シミ・肝斑として現れたメラニンを排出して、シミ・肝斑を薄くしていきましょう。

通常であれば、肌のターンオーバーは約4週間といわれていますが、加齢とともに遅くなる傾向にあります。

薬はもちろん、良質な食事や睡眠で、ターンオーバーを促していきましょう。

肌環境を整える

肌環境を整える

肌へのダメージは、メラノサイトを刺激し、メラニンの生成を促してしまいます。

メラノサイトの活性化を防ぐために、抗酸化作用のあるビタミンCやグルタチオンを摂取し、酸化ダメージから肌を守りましょう。

また、摩擦や刺激を避けることも、シミや肝斑の予防として効果的です。

クレンジングや洗顔はもちろん、肌に刺激となっている行動はないか、見直してみましょう。

シミへの対策を継続する

シミ・肝斑の治療効果が現れるまでの時間は、メラノサイトが活性化した原因によって異なります。

また、その原因が単一ではなく複合的な場合もあり、治療が長期化する場合もあります。

一般的には、だいたい6週間〜12週間程度で効果が薄くなり始めたと感じるため、まずは3ヶ月治療を続けてみましょう。

また、シミを根本的に治療するためには、医薬品の使用が欠かせません。

シミの原因にあった医薬品を使用し、予防と対処を同時に行っていきましょう。

シミ・肝斑治療

シミの治療でよく使われる薬とその効果

シミの治療でよく使われる薬とその効果シミの治療では、原因や状態に合わせて外用薬と内服薬を使用し、複数の薬を組み合わせてさまざまな方向からアプローチしていきます。

治療の際によく処方される薬と、その効果について詳しく解説していきます。

ANS.magazineでは美肌ケアの参考としてお薬の情報を掲載しております。ANS.で取り扱いのあるお薬や在庫状況については、別途お問い合わせください。

トラネキサム酸

トラネキサム酸トラネキサム酸の持つ抗炎症作用により、シミの一種である肝斑に対して医学的な効果が認められています。

メラニンの生成を抑制することでシミやくすみ、そばかすなどへの効果も期待されます。

ハイチオール

ハイチオール有効成分のL-システインは、皮膚や肝臓での代謝を正常化する働きがあります。

代謝を正常化することで、メラニンの生成を抑え、新しいシミやそばかすを防止します。

また、ターンオーバーも促進し、出来てしまっ​​たシミや、にきび・肌荒れの改善が可能です。

シミの原因となる、肌の炎症や赤みの改善にも効果的です。

シナール

シナールシナールには、ビタミンCと、その吸収を助けるパントテン酸が含まれています。

これらの作用により、メラニン生成を抑え、新しいシミ・そばかすを防止するのです。

また、肌のコラーゲンの生成も促進し、肌のハリツヤを向上させます。

肌の老化やシワなどの原因「酸化ストレス」を抑える、抗酸化作用もあります。

タチオン

タチオン有効成分のグルタチオンは非常に強い抗酸化作用・解毒作用があります。

身体のサビでもある酸化によるダメージを改善し、肌の老化やシワ、シミ改善の効果が期待できます。

常に若々しい、ツヤのある健康な肌にしていきます。

ハイドロキノン

ハイドロキノンハイドロキノンには漂白作用があり、できてしまっているシミの原因であるメラニンを白くし、シミを根本からなくしていきます。

メラニンの産生を阻害する作用もあります。

女性の憧れである、白くて透き通るような肌を実現する効果が期待できます。

トレチノイン

トレチノイントレチノインはビタミンAの誘導体で、通常の100倍の生理活性があります。

これにより強力に肌のターンオーバーを促進し、新しい肌の細胞を作り出し、古い角質を剥がすピーリング作用があります。

古い角質が残り続けると、シミやシワの原因となるだけでなく、肌のトーンも暗くなるのです。

ターンオーバーが促進されることで、メラニンの排出を促す作用が期待できます。

トレチノインで古い角質のピーリングをすることで、トーンの上がった、若々しい肌を目指せます。

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記事の監修者
竹村 昌敏
ANS.監修医 2008年高知医科大学医学部卒業。初期研修後都内の大学病院麻酔科入局。 その後、整形外科へ転科。2015年から医療×ITのスタートアップに参画し医療監修を務める。医療×IT分野の執筆多数。 医療×ITを美容医療に導入するべくANS.の立ち上げに参画。ANS.クリニック院長。

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