ANS.のインタビュー連載『美容医療のプロに聞く、いま注目の美容法』では、美容医療のプロフェッショナルである医師に、いま注目している美容法について取材。ユーザー様の肌悩みのアンサーの一つとなるような情報をお届けします。
今回お話を伺ったのは「STスキンクリニック青山 田澤 しおり先生」
STスキンクリニック青山 田澤 しおり先生
どんな美容法よりも睡眠と遮光を徹底することが大切
ー田澤先生が注目している美容法について教えてください。
7時間以上の質の高い睡眠をしっかり取ることを意識しています。現在開業して全てひとりで行っているということもありますので、健康や美容のためにも睡眠を取ることはとても大切にしています。
普段の生活でも夜遅くに予定を入れたり、翌日が仕事の日はお酒を飲みすぎないなど、身体に負荷をかけないように心がけています。何より睡眠はお金もかからないですし、元々睡眠が好きだったこともあって一石二鳥というところから、睡眠の確保は必ず行っています。
ー良い睡眠を取るために工夫していることはありますか?
現在2歳の子供を育てているのですが、子供が早く寝ないと自分の睡眠時間が削られてしまうので、帰宅してから子供を寝かしつけるまでは必死にルーティンをこなすことに命を賭けています(笑)。 子供も帰宅してからなんとなくタイムスケジュールやルーティンなどもできているので、なるべく予定を崩さないように過ごすようにしています。
子育てをしているとスケジュール管理が乱れがちなのですが、子供の予定や自分の予定、主人の予定などをうまく調整して、自分の時間を入れ込んだりと分単位で調整しています。
正直、全てがうまくいくことはあまりないのですが、そこは臨機応変に対応したり、合わない方法は取り入れないなど無茶をしないことがポイントかなと思っています。そういった点では、日々取捨選択しながら生活しています。
ーまたストレスは肌に大きな影響があると言われていますが、先生はどのようにしてケアをされていますか?
私も開業する前までは、すごくセンシティブで全てを受け入れてしまう性格だったので、しんどく感じてしまうことも多く、ストレスの影響で免疫が低下してそれまで一度も発症したことがないヘルペスができてしまうことがありました。今は「なんとかなるさ精神」でストレスとの向き合い方がコントロールできるようになったので、以前よりも肌荒れなどは起きなくなった気がします。
また、今の時代はSNSも発達しているので、若い方を中心に知らず知らずのうちに負荷がかかってストレスを抱えてしまう方が増えていると思います。特にSNSでは人の良いところしか見ない生活になりがちなので、無意識に人と比べてそれが原因で日常的にストレスを感じてしまうことがあるかと思います。ですが、完全にSNSを使わないで生活することは難しいと思うので、私の場合は、SNS=フィクションドラマをみている感覚で見るようにしていて、負荷がかからないよう上手く付き合っています(笑)。
美容内服は継続することが最も効果を感じやすい
ー先生のインナーケアについて教えてください。
美容内服は、「シナール」と「トラネキサム酸」「ユベラ」を8年ほど服用しています。毎年健康診断を受けていますが、今のところ、肝臓値は問題もないですね。ズボラな私にとって飲む美容法が楽で合っているのでこれからも続けようと思います。
ーインナーケアはどのタイミングで薬を飲むのが良いのでしょうか?
本来は食後が望ましいのですが、私は寝る前に飲むようにしています。朝や昼は忙しくてなかなか飲み続けることは難しいのですが、夜だけは継続して服用するようにしています。トラネキサム酸は特に飲み続けることが大事で、数年前にレーザー治療をしたのですが、まだシミは出てきていないので継続することで効果はあるのかなと思います。
ー先生の肌のホームケアについて教えてください。
基本はクリニックで治療を行っているので、自宅ケアは「化粧水→美容液→乳液」とシンプルです。肌質は混合肌なのですが、色々なものを使いすぎると赤みが出たりとすぐに肌が荒れてしまうため、高価な美容液は1本のみで、それ以外はドラックストアコスメやナビジョンなどを使っています。美容液は、基本的には刺激が弱いレチノールやバクチオールなどを使ったり、夏や秋口はハイドロキノンやビタミンCなどの美白系を使ったりと、成分重視で選ぶようにしています。
スキンケアで補えない肌悩みは美容医療を活用!
ー先生のクリニックに来院される年齢層や人気治療について教えてください。
当院はたるみ治療専門クリニックですので40代以降の方が多い印象ですね。たるみは化粧品でなんとかできる領域ではなく、エイジングサインとして出てくるものなので、40代以降の方が駆け込んで来院される印象です。
たるみ治療で人気なのは、「ハイフ」と、ここ最近は特に「RF(高周波)」も人気な傾向があります。また、たるみとは別に「ボトックス」も人気です。
ハイフを当てる際に、皮膚の薄さによって当てる出力が変わってくるので、一人ひとりに合わせたオーダーメイドで治療を行っています。例えば、元々頬コケがある方には、その部分を避けたり、集中的に打たない打ったりなどでコケない工夫をしています。あとは、たるみの質によっては「RF(高周波)」や「ヒアルロン酸」も治療としておすすめするケースもあります。
現在はSNSも発達して色々なインフルエンサーさんが「ハイフ」良いよ!と言う方も増えていますが、たるみの状態も患者様それぞれ異なりますので、実際に診察で肌状態を見てから患者様に合わせた治療法をご紹介させていただいています。SNSで良いと言われているものでも、本当に合う治療法を見つけることがまずは大切だと思います。
ー日常的に肌をたるませないための美容法があれば教えてください。
真皮層に届くUV-A派がシミやたるみの原因になってしまうので、まずは日焼けをしないことが1番の予防だと思います。日焼け予防は、お金をかけずにできる美容法の1つなので予防対策として行っていただくのが良いと思います。
中にはすごく美意識が高い方だと枕の高さや寝る時の向きなどを気にしたりする方もいらっしゃいますが、現実的には難しいので、まずは遮光することから初めていただくのが良いかと思います。
ー先生はご出産を経験されていますが、出産による肌の変化は感じられましたか?
有難いことに肌は妊娠・出産後もあまり荒れることはなかったのですが、体重が増えたり、帝王切開で点滴を多くした影響から顔や身体の浮腫みが酷かったですね。産後1年間は浮腫みが取れなかったので、「ハイフ」と「高周波」で必死に治しました。
綺麗への近道は相性の良い先生と自分に合った治療を見つけること
ー先生のご経歴や、美容医療の道に進まれたきっかけについて教えてください。
北里大学医学部を卒業後、都内大手美容クリニックにて美容皮膚科医として勤務していました。その後はクリニックの院長としてキャリアを築いた後、現在のSTスキンクリニック青山を開業し、マンツーマンで美容皮膚科の領域で診察から治療を行っています。
美容皮膚科医を目指したきっかけは、医療で肌悩みが解決できることを知ったのがきっかけです。私は学生の頃にニキビ肌ですごく悩んでいたことがありまして、友人のお父様が皮膚科医だったのでよくクリニックに通っていました。まだその頃は「美容皮膚科」という分野がなかったので、一般皮膚科の片隅に自由診療としてドクターズコスメやピーリング治療があったんです。その頃におすすめされたピーリング石鹸を使ってから少しニキビが落ち着いた経験から、エステに行かなくても医療でニキビを治せるんだということを知って、元々医師に憧れていたこともあり、皮膚科医を目指すようになりました。
ー多くの患者様の美しさをサポートされていらっしゃると思いますが、読者様にアドバイスがあればお願いします。
美容医療は初めての方にとって「怖い」といったネガティブな印象が強くあるかと思いますが、相性の良い先生や治療に出会うと自分の心も見た目も変えられて、毎日がご機嫌に過ごすことができるのが美容医療だと思います。ですので、まずはクリニックに足を運んでいただく一歩を踏み出していただくこと、そしてすでに色々なクリニックに通われている方は先生と一緒にご自身に合った治療を選択いただくことが一番の綺麗になる近道になるので、足りないところを指摘して治療をしてくれるような先生と出会うことが大切だと思います。
当院では、患者様のパーソナルトレーナーのようにマンツーマンで診察から治療まで行っています。現在4周年目を迎えるのですが、開業当初から足を運んでいただいている患者様は過去と比較すると自然な若々しい印象になられている方が多いです。一緒に自然なスローエイジングのお顔作りを行っていますので、少しでもお悩みがある方がいらっしゃればぜひ当院にお越しいただけると嬉しいです!
STスキンクリニック青山
〒107-0061 東京都港区北青山2-9-14シスタービル2階
東京メトロ「外苑前駅」徒歩1分 / 「表参道駅」徒歩10分
問い合わせ:クリニックのLINEまたはお問い合わせページよりお願い致します。
STスキンクリニック青山のInstagramはこちら:@st_skin_clinic