2008年高知医科大学医学部卒業。初期研修後都内の大学病院麻酔科入局。
その後、整形外科へ転科。2015年から医療×ITのスタートアップに参画し医療監修を務める。医療×IT分野の執筆多数。 医療×ITを美容医療に導入するべくANS.の立ち上げに参画。ANS.クリニック院長。
- イソトロインはニキビにどういう効果があるの?
- イソトロインを通販で入手しても大丈夫?
と、イソトロインが気になっている方のために、イソトロインについてまとめました。
イソトロインは、欧米では広く使われるニキビ治療の内服薬ですが、日本では未承認のため、保険治療で処方されることはありません。
この記事では、イソトロインのニキビ治療への作用や使用方法、副作用について詳しく解説しています。
厚生労働省未認可の薬を使用するうえでの注意点も詳しく説明するので、イソトロインの服用を検討している方は、必ず目を通してください。
イソトロインとは
イソトロインとは、イソトレチノインという薬品名のニキビ治療用内服薬の一つです。イソトレチノインは、重度のニキビに対して非常に効果的な薬品であり、主に欧州や米国で使用されています。
製品名としては「アキュテイン」が最も知られていますが、後発医薬品として「ロアキュテイン」「イソトロイン」「ソトレット」「クララビス」などもあります。
欧米では高いレベルで推奨され、約30年以上前からメジャーなニキビ治療薬として使用されている内服薬です。アメリカのFDA(食品医薬品局)も認可しており、ニキビへの効果が確認されています。
しかし、イソトレチノインは、日本では厚生労働省の認可が下りておらず、保険診療で処方されることはありません。
イソトロインのニキビ治療
イソトロインについて、作用や副作用を詳しく説明します。
- 重度ニキビの改善が期待できる
- イソトロインの成分・作用
- ニキビ治療の治療期間
- イソトロインの副作用
- 厚生労働省では認可されていない
重度ニキビの改善が期待できる
重度ニキビの主な原因である過剰な皮脂分泌や毛穴詰まりを大幅に減少させます。また、皮膚の深部まで達する重度のニキビの炎症を効果的に抑制します。
赤く腫れあがったニキビや黄色く膿んだニキビに効果が期待できるでしょう。
イソトロインの成分・作用
イソトロインの主成分はレチノイドで、皮脂腺を縮小させ、皮脂の分泌を大幅に減少させる作用が特徴です。ニキビの原因菌であるアクネ菌が繁殖しにくくなり、閉鎖面皰(白ニキビ)の発生を防ぎます。
すでに炎症を起こしたニキビ以外にも効果を発揮するため、イソトレチノインは治療終了後もニキビのできにくい肌をキープできるでしょう。
イソトレチノインは、皮脂腺細胞や表皮細胞の機能を正常化する作用もあります。異常な角化(皮膚が厚くなり毛穴が詰まる)が起こりにくくなり、毛穴が詰まりにくくなるのです。結果として、ニキビの成長が抑えられます。
ニキビ治療
イソトロインは、特に中程度から重度のニキビに対して効果が期待できる内服薬です。ニキビは皮脂の過剰分泌、毛穴の詰まり、アクネ菌の繁殖によって引き起こされます。
ニキビ治療薬によくある作用は、殺菌作用や抗炎症作用です。一方イソトロインは、皮脂腺を改善することで、アクネ菌のエサを減らして、ニキビが育ちにくくする作用が特徴です。
イソトロインは、ニキビの形成プロセス全体に対して働きかけることで、ニキビを改善に導きます。
イソトロインの治療期間
1クール=4~6ヶ月間が目安となりますが、症状に応じて休薬期間を挟んでから再開する場合もあります。
治療開始後1ヶ月間は、20〜30%の患者に一過性のニキビの増悪(好転反応)が見られることがありますが、平均して2〜3ヶ月で改善が見られるでしょう。
ニキビが改善しても再発防止のために治療を継続するケースもあります。医師の指示に従い、定期的な診察を受けながら使用しましょう。
使用量は中程度のニキビの場合1日20mg、重度の場合30〜40mgが目安です。
イソトロインの副作用
イソトレチノインにはいくつかの副作用があり、特に乾燥に関連する症状が多いです。
代表的な副作用としては、以下の通りです。
- 皮膚の粘膜(口、鼻、目)の乾燥
- 皮膚炎
- 口角炎
- 口唇炎
- 鼻出血
- ドライアイ
- 肝機能障害など
とくに重要な点として妊娠中の服用は胎児に悪影響があるため、内服中および少なくとも終了後1ヶ月間は避妊が必要です。また男性でも避妊が必要となります。
厚生労働省では認可されていない
厚生労働省の認可が下りていないので、保険診療の皮膚科では処方されません。自費診療でニキビ治療の一環として使用することがあります。
日本ではニキビが身体的な不調を直接引き起こす病気とは見なされず、「美容目的」として解釈されることが多いためです。
また、副作用のリスクも日本での認可を難しくしています。イソトレチノインには催奇形性などの重篤な副作用があり、認可が難しいとされています。
未認可の薬の注意点
厚生労働省の認可が下りていない薬を服用するリスクはたくさんありますが、中でも注意したい3つのポイントを厳選して解説します。
- 安全性と品質が保証されない
- 副作用や不具合などが起きたときに対処方法が不明
- 未承認薬は健康被害の救済制度対象外
安全性と品質が保証されない
イソトロインはアメリカの食品医薬品局(FDA)に認可された薬です。しかし厚生労働省では認可されていません。
厚生労働省の基準は世界と比較しても大変厳しく、諸外国では認可されていても厚生労働省では認可されていない薬はイソトロイン以外にも数多くあります。
未認可の薬は、厚生労働省による厳格な審査を経ていないため、安全性や品質が保証されていません。
認可された薬は、日本基準での製造過程や成分の品質管理、安全性試験などが実施されているのに対し、未認可の薬には日本基準での保障がありません。
そのため、既に飲んでいる処方薬やサプリメントとの飲み合わせが悪く、副作用が重篤になる可能性も否定できないのです。
また個人輸入する場合、劣化品や偽造品を購入するリスクが高まります。
副作用や不具合などが起きたときに対処方法が不明
未認可薬の使用により副作用や不具合が発生した場合、その対処方法が明確でないことが多いです。
国内で認可された薬の場合、医師や薬剤師がその成分や作用機序、副作用に関する豊富な情報を持っており、適切に対処できます。しかし、未認可薬の場合、情報が不足しているため、迅速かつ適切な対応が困難です。
そのため、健康被害が拡大しやすいというリスクがあります。
未承認薬は健康被害の救済制度対象外
厚生労働省で認可された薬は、「医薬品副作用被害救済制度」の対象となり、正しく服用したにも関わらず重篤な副作用が出た場合は、公的補助を受けられます。
未認可の薬は、この救済制度の対象外となり、健康被害が起きた際に自己責任となり、何の補助も受けられません。
ニキビ治療は厚生労働省の認可した薬で治療できます
厚生労働省が認めた薬なら、安全性と効果が両立できて不安なくニキビ治療を進められるでしょう。
厚生労働省が認可する薬は、厳格な審査を経て市場に出されます。何度も臨床試験を重ねて、製造過程も厳格に管理されるため、品質についても保障されているのです。
安全性だけでなく、効果についても統計的に優良であることが示されています。
過去の臨床試験や使用実績から集められた臨床データが蓄積しているため、副作用が発生した場合でも迅速に対応できるでしょう。
ニキビに悩む方は、まずは厚生労働省認可の薬を選び、医師の指導の下で適切な治療を受けることがおすすめです。
ニキビ治療はオンライン診療のANS.(アンス)
ANS.では、厚生労働省認可の処方薬を豊富に取り扱っているので、ニキビに合った治療ができます。
- 厚生労働省が認可した薬を処方
- スマホ1つで美肌のプロの診断が受けられる
- 指定の場所で処方薬を受け取れる
厚生労働省が認可した薬を処方
ANS.(アンス)では、厚生労働省が認可した薬を処方しています。
患者様の肌状態やニキビの重症度に応じて、最適な処方薬をオーダーメイドで組み合わせて提供します。
例えば、抗生物質や毛穴の詰まりを改善する薬、整腸剤など、さまざまな薬剤を肌質や求める効果に合わせて組み合わせをカスタマイズすることが可能です。
オーダーメイド対応により、効率よくニキビを改善し、再発を防ぐことができるでしょう。
スマホ1つで美肌のプロの診療が受けられる
ANS.のオンライン診療は、スマホ1つで手軽に受けられます。わざわざ病院に足を運ぶ必要がなく、忙しい方や外出が難しい方にとって非常に便利です。
医師の診療は夜22時まで対応しており、仕事や学業で忙しい方でも、スキマ時間を活用して診療を受けられます。また、チャット相談は24時間受付可能で、忘れないうちに質問や相談を投げかけて回答を待てる環境が整っています。
指定の場所で処方薬を受け取れる
ANS.では、処方薬を指定の場所で受け取ることができます。自宅での受け取りはもちろん、最寄りのコンビニエンスストアを指定することも可能です。忙しい方や自宅に人がいない時間が多い方でも、自分のタイミングで薬を受け取れます。
ANS.の治療薬を使ってニキビ治療をした症例紹介
まとめ 厚生労働省認可の薬で安全にニキビ治療をしよう
ニキビ治療において、安全性と効果の両立が大切です。ANS.(アンス)は、厚生労働省が認可した薬を使用することで、患者様が安心して治療を受けられる環境を提供しています。
そもそもANS.とは?
『ANS.』は、日々忙しい現代人に向けて、手軽で便利なオンライン診療を行っている伴走型のオンライン美肌治療サービスです。
スマホが1台だけで、診察から処方、処方薬の配達までが完結。予約不要で診察を受けられるので、隙間時間でも利用できます。
診察は、チャット形式で気軽に相談可能。自分のタイミングで落ち着いて相談ができます。
ANS.には、決まったセットやプランなどはありません。一人ひとりに合わせた完全オーダーメイドの処方を医師が行っています。
なお、お薬は1種類から配送可能で、定期しばりはありません。いつでも解約できます。
また、HADA相談室ではお薬の処方についてはもちろん、スキンケアの指導も行えます。
オンライン診療が初めてで不安な方も、薬の処方が決定するまで料金はかからないので、お気軽に診療を受けてみてください。
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