5月14日は、母の日。本来は母に感謝する日ですが、ANS.が贈るインタビュー連載『Mother’s choice ー輝き続けるために、私が選んだもの捨てたものー』、は少し視点を変えて、母として奮闘する女性たちの励みになる“考え方のサンプル”をお届けします。
母になった今も自分らしく輝き続ける3名の女性たちが、子育て・キャリア・美容で壁にぶつかった時に取捨選択してきたコトに迫ります。数多くの選択肢から、自分に合った答えを見つけるまでのエピソードは、きっとあなたが前に進むための学びを残してくれるはず。
Episode03 小山田早織さん
子育てを通じて、働く意味を考え直した
Mother’s choice「子どもの目を見て、遊ぶ時間を作りました」
―――子育ても仕事も充実されている印象があります。何か秘訣はあるのでしょうか。
実際は、何度も壁にぶつかっていますよ(笑)。自分の性格を一言で表すとしたら”生真面目”。子育てにおいて、それが長所でもあり、短所でもあります。出産前に育児書を読み胎教から始まり、産後はこうしようなどと色々考えていたのですが、いざ産まれてみると想像通りにはいかない。そんな自分を情けなく思ったことや寝不足がたたり、正直、産後うつになっていたと思います。
―――そんな経験があったのですね…!でも実際、共感するママは多いと思います。
個人的にひとつ思うのは、SNSの情報が多くて、ママたちのTo doリストが多くなっているんじゃないかな、と。たとえば、お宮参りに着物を着て写真を撮るとか。実際は、まだ母乳も安定しない時期で胸も張って痛いですし、赤ちゃんのお世話もあったりと何かと大変じゃないですか。ハーフバースデーにはケーキを用意してなど、SNSで用とも思えてしまう子育てのTo doリストが多いように感じます。
私自身、流れてくる子育てのフィードと自分を比較して、自己肯定感の先に、やることが追いつかなくて落ち込むことがありました。 次男の妊娠中は、SNSの更新もや付き合い方を意識的に減らしていました。
―――SNSから離れたということでしょうか。
離れるというよりも、SNSを含め、スマホを見る時間を決めました。家事や仕事もあるので、せめて携帯を触っている時間を意識していないと、子どもとずっと一緒にいられても、きちんと子どもの目を見て遊ぶことができていないことにも気づいたんです。
携帯を見ない時間は、とにかく公園(笑)。子どもたちと思いっきり一緒に遊んで、たくさん笑うことに注力しました。
―――産後うつのような状態から、前向きに振り切れたキッカケはあったのでしょうか。
区の3歳児検診のときに、「何か気になることはありますか?」と区のスタッフさんに聞かれて、子育ての悩みを打ち明けました。別室で親身に聞いてくださった後「ママが笑っていることが、子どもの幸せにつながるからね」言われて、すっと腑に落ちたんです。ずっと暗い顔をして子どもと向き合っているより、笑っているママの方がずっと一緒にいて楽しいよねと。そこからは、自分がいかに楽しめるようになるのかシフトしていきました。
良い意味で、もう少しテキトーでいいやって気持ちが生まれました。
Self choice「子育てを通じて、働く意味を考え直した」
―――スタイリストの仕事は多忙と聞きます。お子さんが生まれる前はどんな働き方をしていたのでしょうか。
朝から撮影、夜は次の撮影のコーディネート組み、テレビ出演など……やり切った、と思えるほど20代は仕事に打ち込みました。睡眠時間を削ってコーディネートを300体組んでいた時期もありますし、もちろんテレビ出演もあり、疲れが取れない時はニンニク注射を打ちに行って、また翌日頑張る。今でもニンニク注射には、お世話になることがあるのですが、それくらいがむしゃらに頑張っていたなと思います。
―――お子さんが生まれてから“働き方”は変わったのでしょうか。
正直に言いますと、長男のときは、変わらず詰め込もうとしていました。やはりフリーランスは何にも守られていない立場で、いつ仕事がなくなるか分からない環境なので出産の翌日には病院でオンライン会議に参加していたほどです。SNSではお見せてしておりませんが、心身ともに辛かった、が本音です!
子どもを家族に預けて、現場に行くものの「ミルクの時間は、大丈夫だったかな?」など気もそぞろになって仕事も中途半端になってしまっていたと思います。
帰ってきて子どもの寝顔を見た時に、ごめんね、という気持ちでいっぱいになったりもしていました。
―――その心境と働き方に変化が起きたタイミングがあったんですか?
次男が生まれたことで、ガラリと変わりました。子どもが2人いると、どうしても回らないことが出てきますよね。そうすると、仕事の方でも良い意味で肩の力が抜けて、人生の優先順位を考えるようになりました。
ある時、仕事がなくなってもいいから、子どもたちが笑顔でいられる働き方を考えようと思ったんです。私の場合は、毎日子どもたちのお迎えに行くこと。ママがきてくれると嬉しい♡ それに応えてあげられない自分にもフラストレーションを感じていたので、17:00以降の仕事は極力受けないと、働く時間を区切りました。
―――フリーランスだと、今まで通りに働けないとお金の面でも不安があると思います。そこは実際、どうでしたか?
確かに時間で区切ってしまった手前、やりたい仕事ができないこともあり、失うものもありました。でも、それ以上に自分の幸福度が上がりました。自分が笑顔でいられると、仕事も順調になってきて、意外とそこまで悩むことではなかったと思います。
子育てって、がむしゃらに働いていた時代を経て、またもう一度働く意味を考え直す時間をくれると思うんです。もし私と同じように働き方に悩んでいらっしゃるフリーランスのママさんがいたら、意外と大丈夫ですよ、と声をお掛けしたいですね。
Beauty choice「未来の美しさにコツコツ投資する」
―――歳を重ねる自分を愛することが、美しいと思います
子どもより、少し早起きをして腰痛予防にストレッチポールに乗りながらスマホでその日のスケジュールをチェックしています。あとは、美しさは健康と直結していると思うので、内面のケアを意識。ワークショップを受けてスコービー菌を分けてもらい、自家製コンブチャで腸活に励んでいます。
スタイリストとして、前に出ることも多かったので、写真の写りなどを見て歳を重ねていく変化が受け入れらない時期がありました。今は、人生を通していっぱい自分を知ろうと思えたので、美容も健康や内側から未来につながる美しさに投資していきたいです。
―――プラス ヴァンドームのコンセプターとして、飾る美も楽しみたい
今、新しい挑戦としてジュエリーブランド「プラス ヴァンドーム」のコンセプターを務めさせていただいています。
良い日もあれば悪い日もある。なんて事ない日だってある。日常に寄り添いながら、ふと目にした時に気分がちょっとプラスになるデザインを目指しています。
シンプルな装いにも、すっと寄り添うジュエリーは自分を等身大で着飾る楽しさを教えてくれます。ジュエリーのコーディネートの仕方など、インスタグラムにも更新していますので参考にしてみてほしいです。
ANS.を使ってみて「子育て終わった後にも、続けた価値が感じられそう」
―――ANS.を実際に使ってみて、いかがでしたか
美容は、諦めてしまったらいつでも衰えてしまうものだと思っています。ただ子育て中は自分をケアしてあげることは難しいのも実感しています。ANS.なら定期的に、しかも自分に合ったものが届きますし、続けやすいのが良いと思いました。今から少しずつ始めて、子育てが終わった後、「あの時の自分、ありがとう」と思えそう。未来の自分へ、タイムカプセルのようなプレゼントとして続けてみたいですね。
小山田早織さんの選んだもの、捨てたもの
・選んだもの
・SNSを見る時間と見ない時間を決める。
・自分の心と向き合うこと
・捨てたもの
・家族や自分の幸福度を下げる働き方
小山田早織さんプロフィール
雑誌や広告を中心に、ファッションショーや有名タレントのスタイリングを手掛ける。アパレル ブランドのディレクションやコンサルティングを手掛けるなどその活動は多岐に渡る。日本テレビ『ヒルナンデス!』への出演で人気を博す。
著書:『身の丈に合った服で美人になる』『もう通勤服に悩まない』『稼働率100%クローゼットの作り方』
Instagram:https://www.instagram.com/saorioyamada/