3月8日の国際女性デー(International Women’s Day)は、女性の社会的、経済的、文化的、政治的な成果を称え、ジェンダー平等や女性の権利について改めて考える日です。
この日を記念し、ANS.では特別企画『私をつくるのは、私。ー 選択と習慣で人生をデザインする ー』をお届けします。
日々、女性をエンパワーメントする発信を続けている3名の女性に、自分軸で人生を歩むために大切にしている「選択」と「習慣」について伺いました。
Episode02 バービーさん
お笑い芸人としての活動にとどまらず、下着のプロデュースやフェムケアの発信、エッセイの連載など、多方面で活躍するバービーさん。飾らない言葉で届けるメッセージは、多くの女性の背中を押し続けています。
なぜ、彼女の言葉はこれほど多くの人の心を動かすのか。その理由は、他人に左右されず、自分の価値観と選択を信じて生きる姿勢にありました。
「こうあるべき」を手放して見つけた、自分の言葉
常に新しい挑戦と発信を続けているバービーさん。人生の転機や大きな決断について話を伺ってみると、想像していたものとは少し違うエピソードが返ってきました。
「人生の転機は、『世界の果てまでイッテQ!』のロケでアキレス腱を切ったことです(笑)。
あの頃の私は、”芸人たるもの、こうあるべき”という理想像を勝手につくり上げて、自分を猛烈に追い込んでいました。一方で、理想通りでいられないことにモヤモヤしたり、当時の芸風に疲弊していた自分もいて。
なんとかこの環境から抜け出そうと、各方面に全力投球。苦しさの先に何か突破口が見えるはずだと信じて、歯を食いしばって、ただがむしゃらに頑張っていました。でも出口は見えず、心身ともに限界だったと思います。
そんな時にアキレス腱を切ってしまい、芸人バービーとしての動きができなくなってしまった。でもその瞬間、『あ、もうこれ以上、頑張らなくていいんだ』と、救われたような安堵感があったんです。
あの怪我のおかげで、いい意味での諦めがついた。ずっと自分を縛り付けていた芸人へのコンプレックスや執着から解放され、心がスッと楽になった感覚でした」
そんなタイミングで舞い込んできたのが、武田砂鉄さんのTBSラジオ『ACTION』への出演オファー。これを機に、人生が大きく動き出します。
「お声がけをいただいたきっかけは、テレビに一瞬だけ映り込んだ私の家の本棚でした。砂鉄さんがスローモーションでチェックしたらしく(笑)、『刑事司法とジェンダー』などの本が並んでいるのを見つけて、パブリックイメージとは違う私に興味を持ってくれたんです。
ラジオでは、芸人としてではなく、笹森花菜として話をさせてもらいました。町おこしや下着づくりのこと、いまのお笑いのあり方。『自分を蔑むような話をわざわざするのは好きじゃない』という本音も、そのとき初めて口にしたんです。
そうしたら、すごい反響をいただいて。夕方のニュースにまで取り上げられて、びっくりしました(笑)。そこから一気に仕事の幅が広がりましたね。自分の言葉で話すという選択には勇気がいりましたが、あのとき決断して本当によかったと思っています」
「正解」は移ろいゆくもの。揺らぎながら、自分の信じる道へ
苦しい時期を経て、いまのキャリアを切り開いてきたバービーさん。それでも、これから自分の道を歩んでいく女性たちには、「そんなに肩肘張って頑張らなくてもいい」と語ります。
「私、仕事で信念としている軸や価値観とかは特にないんですよ。意外とフラフラしているし、その場しのぎの決断だってよくします(笑)。
気をつけているのは、周りの人を傷つけないようにとか、お天道様が見ていても恥ずかしくない行動をとるとか、そういうシンプルなことだけですね」
「信念を持て」と語られることが多い中で、「揺らぎがあってもいい」と言い切れる背景には、時代の移り変わりを最前線で体験してきたことがあります。
「言ってもいないのに『自虐の時代は終わった』とバービーがラジオで言ったと扱われるし、FRaUの連載で『バービーが「男の胃袋をつかみたくない」理由』なんて書いたらバッシングもされました。いまではそれが当たり前になっていますよね。
たった数年で、マイノリティとマジョリティが入れ替わる瞬間を、そのど真ん中で見た経験があります。社会ってあてにならないと身をもって知っているからこそ、外的に作られている価値観に囚われず、自分の信じる道でいいじゃんって思うんです。
今は、女性でも一人の人として、活躍を真っ当に評価してくれる場所や環境がある時代です。だから、必要以上に気負わなくても大丈夫だし、無理に愛想を振りまかなくたっていい。全方位に気を張るのをやめて、自分のやりたいことをやっていってほしいなと思います」
自分で決められる人になるために
「社会的な外的価値観に囚われず、自分軸で人生を歩む」。シンプルに聞こえるけれど、実際には難しいと感じる人も多いはず。
そうした背景を踏まえて話を聞くと、バービーさんは、日々の発信の中で気づいた、多くの女性に共通する傾向について語ってくれました。
「コメントやDMで『自分で決められない』『試す勇気がない』という声をすごくたくさんいただきます。でも、その自己決定ができないことが、自信のなさや自己肯定感の低さにつながっているのではないかと感じています。
これは個人の問題というより、女性が自信を持ちづらい社会構造も影響していると思うんですが。でも、社会が変わるのを待つのではなく、自分が変わるという選択もできる。
だから、まずは小さなことから始めてみてほしいんです。
たとえば、ランチで『みんなパスタだから私も』じゃなくて、『私はステーキが食べたい』と言ってみるとか。自分の気持ちに正直に、小さな主張や選択を積み重ねていくことが、結果的に『自分で決めた』という自信につながっていくと思います」
自分で選ぶことを大切にしているからこそ、バービーさんは「習慣」に対しても、無理のない考え方を持っています。
「何かを成し遂げるために、習慣化しなきゃって気負う人が多いけれど、私は別に習慣なんて作らなくていいと思ってるんです(笑)。毎日やらなきゃって自分を縛ると、できなかった時にまた自信を失っちゃうでしょう。やりたければやればいいし、やめたければやめればいい。
私をつくるのは、他人の評価でも、無理して続ける習慣でもない。自分が何を選び、どう動くか。その小さな『自己決定』の繰り返しが、自分らしい人生をデザインしていくんだと思います」
パーソナライズされたケアで、自分を整える
誰かが決めた基準ではなく、今の自分のコンディションや「好き」という気持ち、心地よさを大切にしながら、自分で選ぶ。そんなバービーさんが最近ハマっているのが、ハーブティーです。
「いま、フィトテラピーの資格をとっているのですが、体調に合わせて朝にハーブティーを煮出すというのをやっています 。生理痛やPMSが軽くなったり、むくみがとれたり。ちゃんと体感があるので、楽しいですね。
自分の状態に合わせた『パーソナライズされたケア』は、今の私の感覚にすごく合っていると思います 」
そうした日々のセルフケアの延長として、オンライン美肌診療サービス「ANS.(アンス)」にも関心を寄せています。
「スマホで完結して、今の自分の肌状態に合わせたものを処方してもらえるのはすごく嬉しい 。実際、クリニックに行くのって、時間の調整も含めてすごい労力じゃないですか(笑) 。忙しいなかで家ですべて完結するのは本当にありがたいですね。
ドクターズコスメなども取り扱っていると聞いて、それもすごく気になります 。自分の肌に本当に合うものを、選んで使っていく。そういう積み重ねが、自分を大切にするという自信と美しさに繋がっていくんだと思います」
バービーさんの強さと美しさの背景には、「こうあるべき」を手放し、自分軸で選び続けてきた日々の積み重ねがありました。
オンライン美肌治療「ANS.(アンス)」
撮影/恒松弘匡 取材・文/佐々木ひとみ
